USの古着のご紹介、CARTER’S のカバーオールです。
ヴィンテージワークウェアの雄にして玄人好みのCARTER’S、こちらは楕円のトリコタグが付いた1960年代のお品です。デニムのものが多いなかでややめずらしいダックの生地になります。
痺れるような佇まいの一着です、渋いです。
画像の通りに諸処にダメージがあります。袖先やポケット周り、前立ての下部などに擦り切れやほつれが多くあります。ライニングにも二箇所ほど破れとリペアの跡があります。これぞリアルワークウェアという趣であり、かなり雰囲気がよいお品です。
しかしながら襤褸と云うにはまだちょっと綺麗過ぎて、着用に支障をきたす難はありません。とりたてて致命的なダメージはなく、これから拡がってしまいそうな破れや穴もほぼありません。綺麗な襤褸、という矛盾した表現がしっくりくるような実用的な襤褸だとおもいます。
がしがし着てもまだまだいけそうな余裕を感じ、ダックキャンバスとブランケットライニングの組み合わせの頑強さにあらためて感心させられました。フレンチでもアメリカンでも、ヴィンテージのリアルなワークウェアは丈夫であるということがまずもってありがたい美点です。現代日本でふつうに生活をしていれば何年でも何十年でも着ることができる耐久性を当然に備えています。
たとえば二十年後も同じ服を着ているというのは〈流行〉を意識する向きには考えられないことに違いありませんが、古着はこの意味で fashion や trend といった矮小なものを彼方に追いやってくれるのでわたしは好きです。
なにはともあれ趣のある無骨な古着です。
https://auctions.yahoo.co.jp/seller/chimney1001
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