先日につづき、スペシャルピースのご紹介です。
M47パンツの後期、生地がヘリンボーンツイルのモデルです。
こちらはレングス、ウエストともに最小の「11」サイズとなります。
近年のM47の人気は世界的に凄まじく、ついにフランスでのストックもほぼ切れつつあります。富裕層が投資目的で買い占めたとの噂もありますが、50年代以前の前期はもちろん60年代の後期モデルも「33」以下がほとんど出てきません。数年の間に一気に絶滅危惧種、あるいはすでにほぼ絶滅種となってしまった感があります。
ひと昔前には探せばまだ出てきたこの「11」も、いまとなっては実に稀少性の高い一本となりました。
状態はユーズドながら使用感が少なくダメージもない、かなりの美品です。
洗濯にともなうシワと軽いアタリがあるのみなので、1ウォッシュから2ウォッシュ程度しか着用されていないのではないかとおもいます。
お色はほぼブラウン、ボタンは尿素ボタンです。
着用者は170cm / 60kgです。
ややゆとりがありながらベルトなしで履けるちょうどよいウエストで、レングスはクロップド丈です。スタイリングのしやすい適度な太さと長さ、とくに夏にサンダルと合わせるのにうってつけのサイズ感です。
さてもう一本、こちらも後期でサイズは「21」です。
ウエストは「11」と同じく最小、レングスはワンサイズ上になります。
こちらの状態はデッドストックです。
まだ水も通っておらず、ボタンホールも完全には空いていません。保管時の汚れ等もほぼありません。こうしたコンディションのものは滅多なことではみつからなくなってしまいました。
わたしでジャストの丈です。
レングスが「3」になるとロールアップしなければならなくなるので、デザインを考えると、この「2」までが無理なく履ける長さです。ただしときおり、とくに前期で「33」あたりの極太なシルエットの気分にもなりますが。
M47は前期と後期で生地もシルエットも異なるため、それぞれに違ったよさがあります。厚手のツイルでずどんとストレートな前期とヘリンボーンでややテーパードしている後期、どちらがより好みかしばしば己に問いかけるのですが、答えが出たためしはありません。後期の経年変化も味わい深いけれど、前期のあのたたずまいにも惹かれてしまいます。
結論としてまったく月並みに、どちらも素敵なパンツだなあと感心してしまうばかりです。
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